読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

フォレスタン目録-映画・本・漫画のおすすめ作品紹介ブログ-

映画・本・漫画などのおすすめ作品を紹介するブログです。原則としておすすめ品しか書きません。好みである歴史系に偏ると思います。

ジャーナリズム崩壊

 

ジャーナリズム崩壊 (幻冬舎新書)

ジャーナリズム崩壊 (幻冬舎新書)

 

初級者向けの告発本です。

 

報道について興味のある人向けです。

 

第1章 日本にジャーナリズムは存在するか?

  第1節 空想でしかない「客観報道」

  第2節 メモ合わせ

  第3節 自由な言論を許さないメディア

  第4節 編集と経営

  第5節 しばり、癒着

第2章 お笑い記者クラブ

  第1節 笑われる日本人記者

  第2節 メディア界のアパルトヘイト

第3章 ジャーナリストの誇りと責任

  第1節 署名記事

  第2節 実名報道

  第3節 均一化されたエリート記者たち

第4章 記者クラブとは何か

  第1節 記者クラブの誕生

  第2節 日米メディアをめぐる誤解

  第3節 英訳・記者クラブ

  第4節 都庁記者クラブの場合

第5章 健全なジャーナリズムとは

  第1節 アフガニスタン・ルール

  第2節 過ちを認めない新聞

  第3節 日本新聞協会の見解

 

 日本のマスコミをニューヨークタイムズと比較して批判した本です。 著者はニューヨークタイムズで記者をしていた経験があり、アメリカのジャーナリズムと日本のジャーナリズムとの違いがいろいろとわかるようです。日本では他の人と同じ記事を書くことで高い評価を得るが、アメリカでは独自の記事を書かないと盗用の疑いを持たれる。日本の報道では引用元をはっきりさせず『一部週刊誌』などとぼかすことがほとんどだが、アメリカの報道では引用を隠すとそれこそ盗用となる。日本の新聞では署名は基本的にないが、アメリカの新聞では責任逃れとみなされるので、どんなベタ記事でも署名する。日本のマスコミは誤報を出さないようにすることと、誤報を出しても隠蔽する。しかし、アメリカのマスコミでは誤報が出るのは仕方ないが、必ず訂正と検証の記事を載せる。日本の新聞社では未経験の新卒が入社して記者となり、記者出身者が会社の幹部になり、経営者が編集の方針に口出しする。アメリカの新聞社では特定の業界の経験者の中途採用が一般的で、記者の出世は編集局長まで、しかし経営者が編集に口を出せない。などなど、様々な違いがあります。むしろしていることは似て非なることと言ってもいいぐらい正反対です。

 

 

 ネットで確認したところ、著者の上杉隆は評判が悪いみたいです。よくデタラメなことを記事にしたり、自分の都合のいいストーリを書いているとのことです。そのため、おすすめしようか迷いました。しかし、今までの経験によると、この本に限らず本に書いていることをそもそも鵜呑みにすることが間違いです。他の本と照合して読めば大丈夫ですし、読んでためになることも多いです。

 

foresttan.hatenablog.com

 

 上記で書いたマイナス点を含めても、日本の報道のあり方を考える意味で役に立つ本です。

 確かによくよく思い返してみると、どのテレビも同じニュースしか放送していなかったと思う(最近はテレビを見ない)。せっかく複数の放送局があるのだからそれぞれ違うニュースをしてもいいと思うのだが。経営の基本は他と違うことをする、と聞いたことはあるが、日本のマスコミはそうではないらしい。何らかの考えがあってそうしているのかもしれないが、少なくとも私は違うニュースをやってくれた方がいいと思う。

 たまにネットで1社だけ違うニュースをしていることを批判する掲示板?を見ることがあるが、案外そう言った批判をかわすために同じニュースを流しているのかもしれない。無責任なネットの意見など、耳を傾けないでほしいと思っている。