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フォレスタン目録-映画・本・漫画のおすすめ作品紹介ブログ-

映画・本・漫画などのおすすめ作品を紹介するブログです。原則としておすすめ品しか書きません。好みである歴史系に偏ると思います。

毛沢東 日本軍と共謀した男

中国史

 

毛沢東 日本軍と共謀した男 (新潮新書)

毛沢東 日本軍と共謀した男 (新潮新書)

 

 中級者向けの歴史本です。

 

毛沢東日中戦争国共内戦に興味のある人むけです。

 

 現在の中華人民共和国では、日中戦争共産党がいかに活躍したかを教えられています。ひと昔前の日本でも、国民党と共産党が手を取り合って抗日してきたかを教えられてきました。しかし、本書では毛沢東は抗日どころか日本軍と共謀して国民党を弱体化させ、中国を征服したと書かれています。その事実を、満州事変ごろから国共内戦勃発直後まで、いかに日本軍のおかげで共産党が発展できたか、様々な資料をもとに書いています。

  私が小・中学生の頃は、当時の中国は国民党・共産党の垣根を越えて抗日戦争をしてきたと教えられてきました。しかし、実際には共産党は日本軍と国民党とを戦わせることで、自勢力の拡大をしてきたというのが真相のようです。また、極わずかな抗日活動を誇張して宣伝することで、勢力拡大のための人気取りをしてきました。信じられないと思う人もいるかもしれませんが、後年の毛沢東の暴政を考慮すると十分にあり得ることです。

 中国人民の間でも、共産党の英雄的抗日活動に対して疑問に思われ初めているようです。インターネットでも、毛沢東南京事件を教科書に載せなかったり、実は日本軍に国民党軍の情報を売り渡していたりしていたことが話題になっているようです。意外と歴史に対して広い視野を持っている人もいるのかもしれません。

 この本の良い点として、近頃流行りの「日中戦争は日本による解放戦争だった」などという戯言を明確に否定している点です。確かに日本の戦争犯罪を大げさに誇張されていたり、捏造されていたりしますが、いくらなんでも解放戦争はないでしょう。それはさて置き、日中戦争直後の様々な裏話(中国共産党軍の空軍は接収した日本の空軍であるなど)を知ることができます。そういうトリビアも面白いです。