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フォレスタン目録-映画・本・漫画のおすすめ作品紹介ブログ-

映画・本・漫画などのおすすめ作品を紹介するブログです。原則としておすすめ品しか書きません。好みである歴史系に偏ると思います。

中国近世史

 

中国近世史 (岩波文庫)

中国近世史 (岩波文庫)

 

 上級者向けの歴史本です。

 

名前の通り、中国の近世を絞って書いた本です。

 

第1章 近世史の意義

第2章 貴族政治の崩壊

第3章 五代の奇局

第4章 契丹族の興起

第5章 統一の気運

第6章 北宋の承平時代

第7章 文化の変遷

第8章 神宗朝の改革政治

第9章 党争の過激と新法の弊害

第10章 金の興起と宋の南渡

第11章 宋金の小康時代

第12章 モンゴル族の興起と金の滅亡

第13章 南宋とモンゴル

第14章 世祖時代のモンゴルの内訌と外征

第15章 大元国の制度

第16章 モンゴル人の統治とシナ社会

 

 第1・2章は中世から近世に移行した事による社会の構造の変化を記述して、近世史の基礎を書いています。第3章以降は遣唐使で知られた唐王朝が滅びてから五代十国、宋、金と続いて元の滅亡までを編年体で書いています。

 ただ単に事実を羅列しているなく、そのあとに起きた社会構造の変化、なぜ戦争に勝てたのか等の分析をして、それらを記述しています。300ページほどの普通の厚さの文庫本ですが、要点を絞っての記述なので、読み応えがあります。

 

 

 著者が1934年に亡くなっているので、100年近く前の本です(著者が死んだあとに発売されたので、正確には70年前の本です)。しかし、読んでいても古さを感じたことはありません。もちろん最新の研究は反映されていませんが、歴史認識はそう簡単には変わる事はないので(もちろん例外も多くありますが)、間違った事を書いている訳ではありません。むしろこんな古い時代に書かれたにも関わらず、よく調べられているなと思います。また、最近になって復刻されたので、文字のフォントも最新です。

 実際に起きた出来事云々についてはさらりと書かれているだけです。国の滅亡などは他の本では一章ぐらい割かれている事は普通ですが、この本ではほんの数行だけです。その代わりに時代背景については、今まで読んできた本と比較すると、わりと詳しく書いていると思います。