フォレスタン目録-映画・本・漫画のおすすめ作品紹介ブログ-

映画・本・漫画などのおすすめ作品を紹介するブログです。原則としておすすめ品しか書きません。好みである歴史系に偏ると思います。

ドイツ育ちの“ハーフ”は知っている! 日本人、ここがステキで、ここがちょっとヘン。

 

 日系ドイツ人が描いた、日本とドイツを比較した漫画です。

 

海外の生活事情に興味のある人向けです。

 

 著者はドイツと日本で働いていた経験があるみたいなので、それを踏まえて描かれています。政治的なことはなく、日常生活や労働条件、就職活動、学校制度などがテーマです。タイトルの通り、日本の良い面も描いていますが、悪い面も描いています。

 

 

 海外に生活したことのない人は、海外での生活がどんなものかわからないでしょう。私は海外旅行の経験はありません。まして海外で生活するなどこれから先もないと思います。こういった外国の方が自国と日本とを比較した漫画を描いてくれていると、海外の事情が多少なりともわかるので、大いに勉強になります。

 数々の日本の良い面を書いてくれています。商品がすぐ届く、礼儀正しい、などなど。ただ、変だったり悪いと思える点も遠慮なく描いてくれています。やたら年齢を気にする、有給休暇が取れない、社員の代わりに会社の幹部が謝罪する、など。

 こうやって色々描いてくれているとありがたいと思っています。なぜなら今まで普通だと思っていた常識が変だと思えるようになるからです。例えば、社員の代わりに会社の幹部が謝るというのも、よくよく考えれば妙なものです。普通ならその社員だけが処罰されればいいだけで、上司が連帯責任なのは連座制のように思えます。部下の管理責任と言っても、そこまで管理できるはずがないわけですし、

 特に気になったのは、会社での社員の立場についてです。日本では会社の方が立場が強いですが、ドイツでは対等です。就職する際に、露骨に待遇を気にするのは当然で、有給も必ず取る、休暇中に怪我をしても病欠を取るのが普通、転勤は拒否できるなど、実に羨ましい点を描いています。特に良い点が、ヨーロッパでの年間有給休暇が30日という点です(病欠などは含みません)。30日の有給休暇!!!、それだけでも喜んでヨーロッパに移住しますぜ。

 ただ、命に関わる病気になっても、何ヶ月も待たされるということがあるそうなので、それだけは遠慮したいですね。