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フォレスタン目録-映画・本・漫画のおすすめ作品紹介ブログ-

映画・本・漫画などのおすすめ作品を紹介するブログです。原則としておすすめ品しか書きません。好みである歴史系に偏ると思います。

ローマ帝国衰亡史 普及版と完訳版

 

[新訳]ローマ帝国衰亡史・上<普及版>

[新訳]ローマ帝国衰亡史・上<普及版>

 

 

 

ローマ帝国衰亡史〈1〉五賢帝時代とローマ帝国衰亡の兆し (ちくま学芸文庫)

ローマ帝国衰亡史〈1〉五賢帝時代とローマ帝国衰亡の兆し (ちくま学芸文庫)

 

  初投稿とのことで記念すべき第一回目は、名著として名高い[ローマ帝国衰亡史]を選びました。

 タイトルの通り、ローマ帝国が衰退していく様を記した歴史書です。

 

良いところ

・文書が良い

 文書のスタイルが最近の本ではまず見られない「流れるような旋律」をもった文書であることです。冒頭の「西暦第二世紀、ローマ帝国の版図は世界のほぼ大半を領し、最も開花した人類世界をその治下に収めていた。そして、この広大な帝国の辺境は、古来その勇名と軍紀の厳しさともって鳴ったローマ軍の手で衛られ、柔軟にして、しかも強力な法と習俗の力とが、漸次諸属州の統合を固めていった。」といったようにスラスラ読めるタイプの書き方をしています。

 そのおかげで、1776年に刊行されたにも関らず、現在でも名著と評判で、チャーチルネルーなどの著名人も愛読したと知られています。

 

「普及版」

・文字が大きくて、フォントも普通なので読みやすいです。

・興味がでそうなところをピックアップして読みやすくしています。完訳版では、宗教に多くのページが割かれていますが、そう言ったところを丸々省いています。

「完訳版」

・普及版では省略されたところも訳されています。

 

悪いところ

・書かれた時代が古いこともあって、時代考証が古いところです。クラウディウス帝のように再評価されている皇帝でも、暗愚な君主と書かれています。 

「普及版」

・省略箇所が多いことが不満です。宗教関係だけならともかく、西ローマ帝国の滅亡の部分が全て省かれています。この悲劇的なところは省かないで欲しかったと思います。

「完訳版」

・文字が小さくて、フォントが古いです。上級者向けで、いきなりこれを読むと挫折すると思います。

・宗教の記述が多くて、興味のない方は飛ばすと思います。

・7世紀のヘラクレイオス帝以後の東ローマ帝国の記述がほとんどありません。